【YouMe School訪問レポート Vol. 7】- Koheiさん –

2017年9月、夏休みを利用して、大学生のKoheiさんがコタンの学校を訪問してくれました。
以下は彼の訪問記です。是非ご一読ください

 


Q. 参加に至った経緯は?どんな経験を求めて参加されましたか?

高校3年生の時に「ホムカミ」という番組を見たことがきっかけです。

その番組では代表のライさんの活動、またネパールの教育についてとりあげられており、活動に興味を持ったと同時にネパールの教育問題について大きなショックを受けたことを覚えています。

そこでとりあげられていた教育問題というのは政府が建てた公立学校に於いて、子どもたちが勉強するために2.3時間歩いて学校に来るにもかかわらず、先生が自分の都合を優先させて自習にして帰ってしまうというものでした。

そこで大学に入ったら絶対にネパールに行って自分の目で現地の状況を見てみたいと思うようになりました。

そして、大学2年の時にYouMe Nepalの方とお話させていただける機会をいただき、話しているうちにYouMe Schoolに行きたいと思うようになりました。

それまでにネパールの別の地域に2回渡航したことはあったのですが、その地域よりインフラや教育など様々な問題に直面しているコタンという地に実際に行き自分の目で現地の環境を見てみたい、そこに暮らす人々と生活してみたい、YouMe Schoolで行われている教育がどのようなものか知りたい、と思ったのが参加したきっかけです。

 

 

Q. 参加を決意した後、ネパール訪問以前の準備段階でのお気持ちやエピソード等を教えて下さい。

参加を決意してから訪問するまでの間に私はYouMe Nepalで学生ボランティアとして働くことが決まりました。

ですから、訪問するだけではなくコタンから帰ってきたら何ができるか、そんな渡航にしようと考えていました。

現地で1年間ボランティアとして活動しておられる坂元さんと連絡を取り合い、訪問した際に何ができるのか、また現地の状況などを教えていただきました。

ネパールの教育問題に特に興味があったので、特に問題が大きいとされる政府の建てた公立学校への訪問も計画しました。

 

Q.コタン村のYouMe School訪問や現地の人々との交流、ホームステイの経験はいかがでしたでしょうか。

今回ネパールは約3週間滞在し、その内2週間弱がコタンでの滞在でした。

コタンは自然の美しい素晴らしい場所でした。

ネパールへの渡航が3回目ということもあり、特に生活への不便もほとんど感じることなく約2週間過ごすことができました。

朝は毎日5時に起き(子どもたちに起こされ?笑)、ご飯を食べて学校に行き、帰ってきたら 子どもたちと遊んだり、大人と話したり、先生と話したり、一緒に笑い合ったり、そしてご飯を食べて21時頃には寝る。

そんな生活をしていました。

約2週間一緒に生活し、現地の人たちの文化に触れたり、現地の人と話したりするからこそ知ることができることがたくさんありました。

コタンでの滞在の初日、YouMe Schoolに着くとすぐ、子どもたちが学校から外に出てきて暖かく出迎えてくれました。

YouMe Schoolではいろんなものが見えました。

まず、何と言っても子ども達の学習意欲がとても高いと感じました。

9時半から学校が始まるのに8時に学校に来て勉強している生徒がたくさんいました。

訪問がちょうどテスト前からテストの期間と被り、家でも熱心にテスト勉強をしている姿を見ました。

ホームステイ先の子たちは朝4時に起きて勉強していました。

また、多くの生徒が素敵な夢を持っています。

医者、看護師、先生、パイロット、など。

全ての教室をまわって生徒と話すことができましたが、彼らの中には国を変えたいと考えている子たちもいました。

そして、YouMe Schoolの子たちは自分たちの学校を自分たちで掃除します。

日本では当たり前かもしれませんが、ネパールのほとんどの学校では掃除する時間はとっていませんし、学校内、道端にゴミが捨てられているのは普通です。

そんな社会の中で、毎日朝に教室を掃除している姿を見てとても良い学校だなと思いました。

また、私自身YouMe Schoolの子たちに対して授業をする機会をいただきました。

日本語の授業や、日本のことについて話したり、また、学年が高い子たちに対しては日本で問題とされていることを話し意見を述べてもらう授業なども行いました。

興味を持って熱心に聞き入ってくれて、みんなしっかりした意見も述べてくれて、とても嬉しく感じました。

コタンはとても美しく素晴らしい場所でしたが、大きな問題も見えました。

1日だけYouMe Schoolの近くの政府が建てた公立学校に訪問し、先生や生徒と話す機会がありました。

ネパールの学校では中学卒業程度試験があり、中学卒業時にその試験を受けます。

そして合格すれば次のステップに進むことができます。

公立学校の先生と話すとその学校のその試験の合格率は約40%とのことでした。

3年前は20%を下回っていたようなので少しは良くなっているもののまだまだ良い教育環境とは程遠いです。

残りの合格できなかった約60%の生徒がどうするのかといえば、多くの場合は海外に出稼ぎに行き安い賃金で重労働をするか結婚をするそうです。

最悪な場合、出稼ぎ先で重労働の末、亡くなってしまったり、隣のインドに売春婦として連れていかれる現状もあります。

多くの生徒が勉強したいがために長時間かけて学校に歩いて来ます。それは公立学校だけでなくYouMe Schoolの子たちも同じで、中には往復7時間かけて学校に来ている5歳の子もいました。

しかし、公立学校ではそんな長い時間かけて学校に来てもあまり良い教育を受けられないのが現状だそうです。

教育のせいで子どもたちが明るい未来を見ることができないのはとても悲しいことだと感じました。

そのように大きな問題もあり、様々なことを考えたコタンでの滞在でしたが、とても温かく心の底から笑うネパールの方たちと一緒に生活できたのはとても良い経験になりましたし、一生忘れることはないと思います。

 

 

Q. YouMe School訪問以外の旅行では、どんなことがありましたか?

1つ目はYouMe Schoolと同じコタン郡にあるYouMe Schoolからジープで3時間離れた学校への訪問です。

その学校はネパールの投資家の方が経営しておられるShubhadra Madan Foundationという学校です。コタン郡の郡都であるディキテルというコタン郡では1番栄えている場所にあります。

ここに通っている生徒はネパールの75郡のうち32郡のエリアから来ています。首都カトマンズから来ている子、中にはコタン郡から車で帰れば4日くらいかかるあまり発展の進んでいない西部から来ている子もいます。

全員ではないですが多くの先生と生徒はこの学校で共同生活をしています。

学校の敷地内に入ると、そこには美しい庭が広がっていました。その学校の先生と話しながら学校を見学していると、すぐに見えたのは理科室、コンピュータ室、みんなでご飯を食べるランチルームのような場所、キッチンでした。

さらにもっと歩いて見学してみると、地面に穴を掘ってブルーシートをひいて作ったプール、魚がいる池がありました。さらに驚いたことにヤギ、牛、馬、豚、ニワトリなどネパールの家ではよく家畜として飼われている動物がたくさんいました。

しかし、肝心な教室がなかなか見当たりません。

先生に「教室はどこにあるの?」と聞くと返ってきた答えは「この学校の敷地全てが教室だよ。」やっと意味がわかりました。

ここの学校で重視されているのは「生きていく上で大切なことを学ぶこと、自分の頭で考えること、いろんなことに興味をもつこと」だと感じました。

家畜の世話をしたり、自分たちで食べるご飯は自分たちで作ったり、机を自分たちで作ったりします。そして、朝にはダンスをしたり、テコンドーをしたりするのも見ました。子どもたちを見ているといろんな能力を持った子が多いように見えました。

ここでは4日間滞在しましたが、子どもたちと遊んだり、簡単な日本語の授業をしたり、どんな学校なのか先生と話したりと、とても有意義な時間が過ごせました。

私自身教育について興味があるので、この学校で新しい教育システムを見ることができたのはとても良い経験になりました。

2つ目は、首都カトマンズへの移動でのある男の子との出会いです。

私は12人乗りくらいのマイクロに乗って移動していました。

途中の休憩地点でお昼ご飯を済ませると、今まで乗っていなかったはずの8歳くらいの男の子が赤い袋だけを持って乗ってきました。

その日は平日のはず。

おかしいなあ、と思いながらその子を見ていると彼は何も言わず私に手を差し出しました。

だいたい意味はわかりました。

彼はお金を要求していたのです。

しかし、わたしは何もできませんでした。

同行してくれたNishaさんに尋ねると、「この子は生きていくためにいろんな人にお金を要求している。車がたくさん止まるような場所を行き来しては車に乗りこんでお金を要求している。」と言われました。

ネパールではよくあることだそうです。

その日は平日でしたが、彼のような子は学校に行くことができず、お金を得るために働いたり今回で会ったような子のようにお金を要求しているそうです。

このような子たちがきちんと学校に行けて勉強ができる社会がどんなに素晴らしい社会でしょうか。

しかし、これが解決するためには教育環境の問題だけでなく貧困など様々の問題が複雑に絡み合っていると思います。

YouMe Nepalスタッフとしてそのような子の未来が変わるように動いて行けたらなと思っています。

 

 

Q. 日本に帰国された今、ネパールを思い出すことはありますか?

毎日のようにネパールのことを考えています。

「ネパールで会った人たちはみんな元気にしてるかな」

「YouMe Schoolの子たち勉強頑張っているかな」と毎日のように考えています。

次のネパール渡航の計画も立て始めており、またすぐにネパールに行けることを楽しみにしています。

 

 

 

Q. 今回の旅で反省点などはありますか?

私自身英語があまり得意ではなく、英語の喋れる現地の先生と直接深い話をしたりすることができなかったことです。

今回は現地の日本人ボランティアの方が手伝ってくださりいろんなことを話すことができましたが、1対1で話す時はとても苦労しました。

だいたいこんなことを言っているんだなということはわかるのですが大事なところを聞くことができずもったいないことだなと思いました。

次に渡航する時までに少しでも英語力を向上させようと思います。

また、反省ではないですがネパール語が話せれば村人や子どもたちからもっといろんなことを聞けると思いました。

簡単な会話でのコミュニケーションはできたのですが、話すことができればさらにいろんなことを聞けると思うので英語同様、ネパール語も勉強していきたいです。

 

 

Q. 今回の訪問で、何かを得ることができたでしょうか?

今回の訪問をきっかけに将来自分がやりたいことが見つかりました。

コタンの方達だけでなく、ネパールの人たちは心の底から笑い、とても温かい人が多いです。

ぼくが道で人とすれ違った時に「ナマステ」と言うと笑顔で「ナマステ」と返してくれます。

初対面の自分に対しても家に入れてご飯を振舞ってくれます。

とても素晴らしい国だと思っています。

しかし、やはり問題もたくさんあります。

上で述べたようにきちんとした教育を受けられないせいで海外に出稼ぎに行き安い賃金で重労働をしなければならなかったり、早期結婚をしたり、最悪な場合、出稼ぎに行った先で重労働の末亡くなってしまったり、インドに出稼ぎに行かされてしまったりします。

ぼくは初めてネパールに行きネパールという国に惹かれました。

それ以来、ネパールという国が大好きですし、心の底から笑うネパール人が大好きです。

そんなネパール人の笑顔が上に書いたような出来事で奪われるのは辛いですし悲しいです。

そして、教育が原因で子どもたちの明るい未来が奪われるのも悲しいことです。

将来はネパールでそれが解決できるような活動をしようと思っています。