2019年12月号

今年1年間、団体の活動をご支援していただき心から感謝申し上げます。
コタン校では、3学期の試験が今月29日から始まります。
試験が終わると1月7日から約2週間の冬休みに入ります。
モラン校では、夏場は40度以上に気温が上がるため、冬休みはなく夏休みがあります。


<コタン校>
『冬といえば』
ネパールの冬といえば、会社や学校などでピクニックに行くのが定番です。
コタン校でも小学生の子どもたちが近くの丘にピクニックに行きました。

ピクニックでは、先生方が作るお昼ごはんをみんなで食べて、ダンスやカラオケ大会など様々なアクティビティを楽しみました。

YouMe Schoolでは、ピクニックの他にも地域の清掃活動や、他校との交流など、様々な課外活動も積極的に取り入れています。
今後も子どもたちがより楽しく学べるように、課外活動も継続していきます。


<モラン校>
『パソコンの授業』

私たちは、理論的な知識は実践によってサポートされる必要があると信じています。
また、実践的な学習は自己学習に役立ち、子どもたちは一般的に自分で何かをするときのほうがよく覚えています。
私たちが実施するもう1つの試みは、子どもたちが、使用するパソコンやツールに慣れる実践的なクラスを行うことにより、寄贈していただいたパソコンを丁寧に注意深く扱うことができます。


『ハウス対抗プレゼンテーション大会』

モラン校の子どもたちは、各学年ごとではなく、縦割りのハウスと呼ぶ4つのグループに所属しています。
各ハウスは、ネパールの山にちなんだ名前がついています。子どもたちは、自分が所属するハウス名(例:エベレスト)に関するトピックをワードなどで作成し、それをハウスごとに発表する大会を実施しました。

ICTを活用することは、学校での勉強に不可欠な存在になっています。
パソコンの授業を応用し、自分で作成した資料を発表することにより、調べたトピックに関して理解度が進み、また人前で話すことで、話し方や伝え方を学ぶことができます。


『地区対抗クイズ大会』

モラン校のある地区を代表して、ビラトナガルで行なわれたクイズ大会に参加してきました。

学校を代表して3人の生徒が参加しました。セミファイナルまで行きましたが、残念ながらトロフィーを勝ち取ることはできませんでしたが、他校の生徒との交流があり、子どもたちにとって、普段の学校生活では経験できない貴重な体験となりました。
 


<オンライン授業プロジェクト>
『課外活動』

SEE試験(全国中学校卒業試験)に向けて、週3日、1日3時間ずつ補習が行なわれているオンライン授業プロジェクトですが、束の間の息抜きや、生徒たちの新しい才能を知るために、英語とネパール語でハンドライティングのコンペが行なわれました。

バラハにあるオンライン授業対象校に通うカピラ・カトリさんの手書き文章が、全生徒の中でもっとも素晴らしい出来栄えでした。
私たちは、生徒が特定の分野における社会的スキルを向上させるために、これらの課外活動に学生が参加することを奨励しています。


『オンライン授業3学期理解度テスト』
生徒の学習理解度を把握するために、各学期ごとに試験を実施しています。
生徒の成績を評価し、それに応じて指導できるようにします。
生徒たちが試験でベストを尽くすのを見るのは嬉しいです。

今回は、Baraha Schoolのプレミカ・ライさんがトップの成績でした。
プリミカさんにはこのプロジェクトが始まる前にインタビューをしていました。
彼女が良い成績を出せていることを本当に嬉しく思います。
プレミカさんのインタビューは下記URLから視聴できます。
https://www.youtube.com/watch?v=xd7Pv1W2Nsk&t=6s
先生方は生徒の学習パフォーマンスを改善するために継続的に助言すること、指導することを心がけています。


<愛のランドセル寄付プロジェクト>
先月号でお伝えしたとおり、約2万個のランドセルは無事にネパール国内に到着しました。
そしてついに、今月3日からカルナリ州カリコット郡パラタ市でランドセルのプレゼントが始まりました。

目的地までの道のりは、とても険しくトラックで運べないため、最後は現地のお母さん方がネパール伝統の背負い方でランドセルを運んでくれました。山間部の村では、若い男性は都会や海外に出稼ぎに行っているため、男性の働き手が極端に少ない村がネパールにはたくさん存在します。

パラタ市では、公立学校に通うランドセル配布対象のグレード4から7(小学校4年生から中学校1年生)の子どもたち約2600人に、”日本の子どもたちからの友好のプレゼント”として、一人ずつ手渡しされました。

日本とネパールの子どもたちを繋ぐこと。
そして、公立学校の教育改革のためのランドセルギフトというメッセージも、現地のみなさんからの多くの共感を受けているそうです。
日本の子供達からのギフトとして、ランドセルをもらったこを、日本に、日本の子供達に本当に感謝しているとのことです。
引き渡しの場には国家議員やパラタ市長が来てくれました。
教育に対する地域社会の意識、そしてランドセルを受け取った子供達のモチベーションが向上したと考えています。

また12月10日には、カルナリ州ダイレク郡チャムンダ・ビンドラサイニ市にて、約4000個のランドセルをプレゼントしました。

この贈呈式には、カルナリ州の開発計画委員会のYogendra Shahi博士とチャムンダ・ビンドサライニ市の市長に来ていただきました。

開発計画委員会のShahi氏は、「ネパールで一番遅れているカルナリ州の発展のために教育は基礎であるので、州として公立学校の教育の質を改善していく」と語られました。
ここでも、このプロジェクトは現地のみんなから受け入れられ、教育の大切さを啓蒙することに役立っていました。

また、ランドセルはスルケット郡にある障がい児童支援学校にも配布されました。
ネパールでは、このような福祉学校は非常に珍しいという現状があります。
カルナリ州(ネパールは全国7つの州に分けられています)で、このような福祉支援学校はこの学校1校だけとのことです。
現在、視覚障害や聴覚障害等の障害のある子ども達、120名が勉強しています。
プレゼントされたランドセルに校長先生を含めて、子ども達みんながとても喜んでいました。
12月18日には、ジャジャルコット郡ベリ市にある公立学校47校に通う4453人の子どもたちにランドセルをプレゼントしました。

 
贈呈式には、なんと!カルナリ州知事マヘンドラ バハドゥール シャヒ氏と市長のシピ ハルティ マガル氏が共に来られました。
州知事は、「カルナリ州政府が担う、州全体のすべての子ども達に良い教育を提供していくミッションに対し、日本から1万五千個のランドセルを教育の応援プレゼントという形で送ってくれたことが、とてもありがたい」と、述べておられたそうです。
最後は、
サルヤン郡シャラダ市の公立学校に約3500個のランドセルを配布しました。

ここではカルナリ州の経済産業委員会の会長のプラカシュ・ジュアラ氏、シャラダ市の市長にお越しいただきました。
約3週間かけて約1万5千個のランドセルを、カルナリ州の子どもたちに届けることができました。
このプロジェクトの様子は、現地のメディアにも取り上げられ、ネパール国内でも当団体の活動が認知されるようになりました。
現地メディアに掲載された記事の1部をご紹介します。
・ネパールカバール
https://nepalkhabar.com/economy/13953-2019-12-08-14-49-21?fbclid=IwAR2c2v1TL5AOU07e5xrhQ15cxOuxhj6af04s3CKKbVq3mVZBIQ8LweshXwE
残りの約5000個は、今月26日からコタンでスタートします。
コタンでは代表ライ・シャラドが直接子どもたちに手渡しする予定です。


今月のご報告は以上になります。
お読みいただきありがとうございました。
みなさま良いお年をお迎えください。