今年も1年間、ご支援を賜り心より感謝申し上げます!
<コタン校>
【学校への道のり】
学校で勉強するために、毎日往復4時間歩く彼女はスカイヤちゃん、なんとまだ4歳です。
スカイヤちゃんは4人兄妹の末っ子で、学校に行くのが大好き!現在夢学校の幼稚園クラスに通っています。
コタン郡のような遠隔地域で、質の高い教育を受けることはどの家族にとっても、大きな課題となっています。
彼女は7時半に家を出て、お姉ちゃんと一緒に登校します。
学校まで約5キロの山道は、岩のガタガタ道や、隣がすぐ崖の道などほとんどがとても狭く、人1人が通れるほどです。
特に雨季は滑りやすく、大人でも危険な登山道になります。
ですが、彼女の「学校で学びたい!」という熱い気持ちは途絶えることがありません。
先生「学校が遠いことは気になりますか?」
スカイヤ「たまに歩きたくないなと思うこともあります。私がちょうちょだったら、学校まで飛んでいくことができるのにと思うこともあります。でも、学校で友達たちと勉強する時間が大好きです。みんなで歌を歌ったり、ダンスを踊ったり、ちょうちょやお花の絵を書いたりするのがとっても楽しいです。」
【プログラミング授業】
2年前からスタートしたプログラミング・コーディングの授業では、カトマンズでプログラミングエンジニアとして働いていた先生が、こどもたちに授業を教えています。
現在は小学3年生のこどもたちが、簡単なゲームを自分たちで作成できるようになりました。
プログラミングに関して、ネパールの多くの学校が未だ教科書のみの学習を行っている中、夢学校では実用的な学習を行うことと、実際にこどもたちの興味のあることを授業に組み入れることで、こどもたち自らが勉強を楽しむことができる環境をつくることに焦点を当てています。
写真の彼女はトゥファンちゃん、9歳。プログラミングの授業が大好きで、将来はプログラミングを教える先生になりたいと話します。
2年前までパソコンに触ったことがなかったこどもたち、小学生から中学生までが、現在はホームページ作成・ゲーム作成・編集・デザインに関するさまざまなコンテンツに1から取り組んでいます。
急激なテクノロジーの進歩に、教育を融合させようとする私たちの取り組みは、こどもたちの視野をさらに広げるきっかけとなり、彼らがこの学習を最大限活用し、革命を起こしてくれる日を楽しみにしています。
【タガキ国際スピーチコンテスト】
昨年も行われたこのコンテストは、それぞれ自分たちで発表したい
他国のこどもたちが参加するこのコンテストでは、違う国の文化に触れ、その多様性を受け入れる良い機会となります。そして自分の今までの経験や能力、興味のある事柄を探求し、1からプレゼン資料を作成することにより、こどもたちの文章力、プレゼン力が身に付くきっかけとなります。
今回のコンテストでは、夢学校のこどもたち2人が「ベストスピーカー賞」と「ベストアイデア賞」を獲得することができました!おめでとう!
決勝大会は来年1月23日に開催されます。
【スペシャルティーチャーによる特別授業】
夢学校ではこどもたちに、グローバルな視点をもち、将来世界で活躍できるようなビックな人になってもらいたいとの想いを込めて、世界中でさまざまな職業で活躍している方々を先生としてお招きし、これまでの経験などを共有してもらう授業を提供しています。
今回の先生は、資生堂のアートディレクターとして活躍するカネウチさん。
カネウチさんはこのオンライン授業を通じ、デザイナーになるきっかけやデザインする上で大切にしていること、カネウチさんのこれまでの作品、作品の魅せ方などをお話してくださいました。
小さな頃から何かをつくることが大好きだったと話すカネウチさん。
仕事のためではなく自分のために何かを”クリエイト”することも多いそう。
↑星座をモチーフにしたカネウチさんの作品
カネウチさん『デザインとはお客様に対するラブレターを書くようなもの。お客様が求めているものは何かを見極め、デザインに反映することが大事』
プレゼンテーション後には、こどもたちが今まで作った自慢の作品を見てもらい、コメントをいただきました。
カネウチさん、この度は貴重なお話をこどもたちへシェアしていただき、本当にありがとうございました。
ネパールにいらした際は、ぜひ夢学校へ遊びにきてください。こどもたちが待っています!
【グローバルな視点を学ぶ】
この日子供たちが参加したのは、Globeself創業者の馬渕純子さんに開催いただいたオンライン授業。
Globeself様が掲げる『「枠」を取り払い自分の可能性を広げ、多様性を尊重し世界に思いを馳せられる地球市民になる』は、グローバルな教育を提供するYouMe Nepalの信念と通じるものがあり、ライが授業を依頼しました。
今回の授業のテーマは『ポジティブな自分たちの文化を見つけることと、各国が直面している課題について話し合おう!』でした。
約1時間のセッションで、日本と夢学校のこどもたちはそれぞれの有名な食べ物や、動物、文化、夢学校のこどもたちは家から学校までの距離が遠いことによる苦悩などを話し、互いに学び合い、驚きに満ちたセッションとなりました。
【6年間に及ぶ給食プロジェクトの道のり】
2017年にスタートした味の素ファンデーション様との協同プログラム「食育プロジェクト」の6年間の道のりを味の素ファンデーション様が動画を作成し、シェアしてくださいました。
長いようで短かったこの6年間、日本の学校で当たり前のことが夢学校では、やっとスタート地点にまで来ることができました。
ライはもちろん、こどもたちの親御さんや、先生たちのインタビュー、コタン郡の美しい景色など、盛り沢山のとても素敵なビデオとなっています。
ぜひご覧くださいませ。
<ビラトナガル校>
【心に残る教育ツアー】
ビラトナガル校のこどもたち7年生から9年生までが、コシタップ野生動物保護地区に教育授業へ出かけました。
ビラトナガル校からは車で1時間半。こどもたちはみんなで歌を歌ったりゲームなどを楽しみ、全く退屈しない道のりでした。
到着後ガイドさんに案内いただき、バッファローやガンジス川のイルカ、ガビアルワニ、そして多くの異なる渡り鳥が保護されている場所を案内いただきました。
インドガビアルワニ↓
↑ウィキべディアより
そして、ツアーの途中でたまたまゾウやキツネ、野生の水牛などの動物を目撃することも出来ました。
こどもたちはこの教育ツアーで、ユニークな土と水の生態系について学び、初めての雄大な自然の美しさを間近で堪能し、ツアーの最後には「カンカリニ マンディール」という、息を呑むほど美しい寺院や博物館も訪れました。
こどもたちはツアー中、常にメモを取ったり、先生や友人たちと興味深く話し合っている姿が見て取れ、彼らにとって、大きな学びとなる1日でした。
【クリスマスのお祝い】
これまでさまざまな面白いイベントが開催されてきたビラトナガル校ですが、今回は12月24日にクリスマスパーティーが開催されました。
ヒンドゥー教徒が80%を超えるネパールで基本的にクリスマスを祝う習慣はありませんが、最近は外国人が多くなってきたことや、多文化を受け入れようとする若者が増えたことから、小さな町でもクリスマスを祝うことが増えてきました。
先生たちがつくったクリスマスの飾り付けに、こどもたちは大興奮!
イベントでは、こどもたちにクリスマスケーキやチョコレートが振舞われたり、冬でも最高気温が20℃を超え雪が降らないビラトナガルで雪をまだ見たことのないこどもたちのために偽物の雪を降らせたりするなど、クリスマスをたっぷり感じることができる演出で、こどもたちの幸せな顔をたくさん見ることができました。
【宝探しゲーム】
面白いイベントを次々生み出すビラトナガルの先生たちが今回開催したのは「校庭に隠れている我が子の作品を見つけることができますか?」ゲームです。
これは、幼稚園組のこどもたちが自分たちの作品を校庭に隠し、親御さんが学校を訪れた際に探してもらい、どれが我が子の作品かを当ててもらうというものです。
1回目はこの石に描かれた絵の作品。
見つけた親御さんは、ちょっとした賞品をゲットできます☆ですが、未だ1人も当てることが出来ていません(笑)
先生たちはこれからも、先生と親御さん、そしてこどもたちのコミュニケーションのきっかけになるような面白いイベントをたくさん開催していきます。
<おまけ>
【驚くべき宗教的事実】
日常的に寺院へ出向き、祈りを捧げる習慣のあるヒンドゥー教徒の方々。
本日は、中でも印象深い4つの事柄を紹介します。
サンカタ寺院
サンカタ寺院は、ネパールで最も有名な寺院の 1 つで、特にたくさんの方々が土曜日に参拝されます。
女神を崇拝すると、人生から負のエネルギーが取り除かれるという古くからの信念があり、人々は女神を喜ばせるために黒い服や鉄の釘などを捧げます。
カール・バイラフ
カール・バイラフは、ネパールのユネスコ世界遺産であるダルバール広場にあるヒンズー教の寺院です。
カール・バイラフ(シヴァ神の子孫)を崇拝することは、病気や敵などを克服するのに役立つと古くから信じられています。
スウェット・バイラフ
スウェット・バイラフも、シヴァ神のもう1つの子孫であり、最も危険で激しいシヴァ神の顔を描いていると言われています。
通常、木のフレームで隠されていますが、特別な日にだけ開かれます。アルコールを摂取すると、健康、幸運、祝福をもたらすと信じられていることから、お米のお酒がバイラフの口元に置かれます。
ピーパルツリー
最後に紹介するのは、ピーパルツリー。
ピーパルツリーは、ヒンズー教で神聖であると考えられており、木の神としても知られています。
この木の葉には神様が宿ると言われており、特に土曜日に、女神ラクシュミとビシュヌ卿がピーパルの木に住んでいると信じられています。
人々は幸運と幸福を得るためにこの木を崇拝し、清い水を捧げ、祈ります。
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来年度も一緒に、明るく楽しく子供たちの未来を応援いただけたら幸いでございます。
皆様、どうか良い新年をお迎えください。
今月のレポートは以上となります。
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