2020年11月号

日頃よりご支援を賜りありがとうございます。

ネパールでは10月中旬から始まったダサイン、ティハールという一番重要な祭りが終わりました。ネパールの教育省から、コロナ感染が増加していない地域にある学校に対し、安全対策を講じた上での再開が許可されたため、管轄内の行政と連携をとり、YouMe school コタン校、ビラトナガル校も11月22日から再開しています。今月号では再開した学校の様子、また学校関係者のダサイン、ティハール祭りについて報告いたします。


 

<コタン校近況報告>

分散登校

ダサイン祭りの間、多くの人々が家族や親戚と祭りを祝うために国内移動したため、コタンでもコロナ感染陽性者が報告されました。そしてコタンでは1週間ロックダウンが施行されました。コタン校ではダサイン祭りの休暇の前に学校を再開していましたが、再度休校措置をとらなければなりませんでした。

学校スタッフは学校を再開するために、地域や近辺の感染状況を調査、分析しました。近辺での感染が増えていないことを確認できたため、11月22日から学校を再開しました。子どもたち一人一人の安全を確保するために、週2日ずつの分散登校、手洗い、マスクの着用の徹底など必要な予防措置と対策を講じています。

登校時の様子。間隔をあけて、手洗いの順番を待っています。

 

 

農場での活動

コタン校のYouMeハウスの裏にある農場の写真です。 ロックダウン中はYouMeハウスに滞在している先生たちが作業を行いました。

ダラニ校長より...「自分たちで野菜を育て、外部から購入する必要がないことを嬉しく思います。私たちは有機野菜を楽しんで育てています。」現在農場では、ほうれん草、カボチャ、コリアンダー、ハヤトウリなどを育てています。

 

 

コタン校でのダサイン

コタン校の数名の先生は、今年の移動はコロナ感染のリスクを伴うことを考慮し、帰省しない選択をしました。ネパールでは、家は「心のある場所」と言われています。学校に残った先生たちはコタン校を自分の家と想い、皆でダサインを祝い、休暇を楽しみました。先生同士でお互いにティカをつけあいました。

ダサイン祭りで作られる恒例の竹のブランコ。ネパールでは「リンゲピン」と呼ばれています。多くの人がブランコを楽しみました。見ているとハラハラしそうですね。

コタン校のカラ先生(一番右)はティカをつけて幸せを祈ったあと、家族と一緒に写真を撮りました。

 

 

コタン校でのティハール

ティハールの最終日には、バイティカと呼ばれる兄弟姉妹のつながりを祝い合う日があります。 コタン校のジャヌカ先生とケダル先生は、バイティカを一緒に祝い、絆を深めあいました。帰省しなかった先生同士、家から遠く離れた場所でも祭りを楽しみ、平和、繁栄、幸福、健康、成功を願いました。


 

<ビラトナガル校近況報告>

学校再開

ビラトナガル校もティハール祭りの後、11月22日から再開しました。 コロナ感染のリスクから子どもたちを守るため、安全対策には細心の注意を払っています。 学校が再開し、友だちや先生に会えることで子どもたちがどれほど嬉しく、興奮していたかをはっきり見てとることが出来ました。

 

 

ビラトナガル校でのティハール

学校はまばゆい光で覆われました。神聖な光を見つめながら、世界中のコロナ感染が収束に向かい、子どもたちが以前と同じように、勉強したり遊んだり出来るようにと祈りました。

ティハールの3日目、ラクシュミプジャの日に、ビラトナガル校でも小さなプジャを行い、富の神である女神ラクシュミを祝いました。セルロティは、伝統的な丸形の米粉パンで、女神ラクシュミを迎える神聖な食べ物でもあります。

 

 

ビラトナガル校 ニシャ校長のダサイン

ビラトナガル校のニシャ校長が父親からティカを受け取っている写真です。彼女は、コロナウイルス感染拡大の中、このようにダサインを祝うことが出来るとは想像していなかったそうです。家族と一緒にダサインを今年も祝うことができ、感謝とともにとても幸せだったということです。


 

<ネパールの祭りについて>

毎年秋にネパールでは大きな祭りが続きます。それら数々の祭りについてご紹介します。

【ダサイン】

カトマンズオフィス代表のサラスワティが父親からティカを受けています。

 

ダサインは、ネパールの暦でアソージュ月またはカーティク月に祝われる最も大きくそして最も長いヒンズー教の祭りです。ダサイン祭りは約2週間続き、「ガタスターパナ」と呼ばれる日から始まり、「コジャグラットプルニマ」の日に終わります。 全期間を通して、ネパールのヒンズー教徒は多くの儀式や伝統行事を行います。

ダサイン期間中、すべての学校、事務所、官公庁は閉鎖されます。ネパールではこの祭りの時、友人や家族がお互いの家に行き、長老たちからティカをつけてもらいます。この日の祝福は、これからの苦難を乗り越えるために、計り知れない力を運んでくると信じられています。

ダサイン祭りの起源には、「女神ドゥルガ」の勝利の物語があります。ダサインの最初の9日間は「女神ドゥルガ」と「マヒシャースラ」という名前の悪魔の戦い、10日目は悪魔に対する「女神ドゥルガ」の勝利を表し、「善が悪に打ち勝った」ことを祝います。

ダサインは、宗教やカーストに関係なく、ネパールの人々の生活の中で特別な意味を持つ大切な祭りです。今年のダサイン祭りはコロナ感染拡大により多くの人が帰省できず家族と一緒に祝うことが出来ませんでした。来年のダサインの頃にはコロナ感染が落ち着き、今年のダサインの分までも家族で祝うことが出来ますよう願ってやみません。

 

 

【ティハール】

ビラトナガル校のプランザルちゃん、チャンダニちゃんといとこたち

 

ティハールは、光の祭りと呼ばれ、ダサインに次ぐ2番目の祭りです。この祭りは、ネパールのヒンズー教徒によって通常10月または11月に5日間開催されます。ティハールでは人と神だけでなく、カラス、犬、牛など人と親密な関係のある動物も祭ります。

1日目 カーグティハール(カラスの日)

2日目 ククルティハール(犬の日)

3日目 ラクシュミプジャ(富の女神ラクシュミの日)

4日目 ガイプジャ(牛の日)

5日目 バイティカ(兄弟姉妹の日)

ティハール祭りの起源には、兄ヤマと妹ヤムナにまつわる伝説があります。ティハール祭りの儀式では、長い間、兄に会えなかった妹が兄に会いに行ったことを5日間で再現し、祈りを捧げます。

 

 

チャートパルバ】

ティハールの後のもう一つの重要な祭りは、チャートと呼ばれ、ネパール南部のミティラ地域の人々によって祝われます。 この祭りはサンスクリット語で「スーリヤ」と呼ばれる太陽に捧げられます。 エネルギーと生命力の源である太陽は、幸福、繁栄、進歩を促進するために崇拝されています。 ヒンズー教徒の人々は、太陽が多くの病気を治すのに役立つと信じています。ビラトナガル校のサララ先生(写真左)と彼女の夫はチャート祭りの儀式を行いました。神聖な入浴、断食、長い間立ち続け、太陽を崇拝するなどの儀式があります。水なしで36時間断食を続ける人もいます。太陽に捧げられた供え物は儀式終了後、皆で分け合います。

 


 

日本の近況報告

YouMe Nepal オンライン教育プロジェクトのテレビ放送】

11月26日 TBSテレビ「Nスタ」でYouMe Nepalのオンライン教育プロジェクトについて取り上げていただきました。

見逃された方、もう一度見てみたい方、こちら↓から見ることが出来ます。

【SDGsプロジェクト】ネパールにオンライン授業を、「質の高い教育をみんなに」届けるために

 

 

【名古屋外国語大学の学生にオンライン講義】


代表シャラド ライが10月29日に名古屋外国語大学の学科長の佐藤都喜子教授が担当している「国際協力・ボランティア演習」において講義を行いました。主に、当団体の活動と味の素ファンデーションさんと一緒に実施しているYouMe スクール給食プロジェクトについて話しました。


 

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今月のご報告は以上になります。
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