2019年5月号

いつも温かいご支援をいただき心から感謝申し上げます。

<コタン校からのレポート>
子供達にとって学校とは、”家から遠く離れ、その生活の多くの時間を過ごす場所”です。つまり学校は、自分たちが育っていくこの世界を子供達自身がどのようにとらえるかの大きな要因となる場所ということです。
快適さと安全な環境を提供していくことを心掛けて、今回私たちは幼稚園児のクラスに新しい机を設置しました。真新しく、居心地の良い憩いの教室を子供達が心底喜んでいる様子を見ることができます。

今月も数名の日本人がYouMe Schoolを訪問してくれました。「生徒たちと素晴らしい時間を過ごすために、はるばる遠く日本から来てくれている」と、日本の多くの方々の継続的な関心と支援に現地のスタッフは心から感謝しています。
新入学年を迎えた今年度のコタン学校の総生徒数は200名を超えて、218名となりました。

<学校の石膏塗装とペイント塗装の実施について>
YouMe Schoolは、今まではコンクリートに何も塗装をしていなかったのですが、学校のオフィスの内壁の石膏塗装とペインティングが完了しました。
より良い学校の校舎や設備は、子供たちの学びを活性化できると私たちは考えています。
また、保護者、教育の中身と共に物理的な快適さと設備が整っている学校にさらに信頼を寄せることができます。

<YouMe Farm(ユメファーム)の拡張について>
今日、私達は皆ITがどんどんと浸透していっている時代に生きており、子供達もどんどんデジタルな世界に足を踏み入れていきます。だからこそ子供達には、今でも農業がこの社会にとても重要で不可欠なものだという事を知ってもらうことが大切だと考えています。このような理由から、一年前に小さな農場(ユメファーム)を作りました。
子供達が訪れ、視覚的そして体験的に農業のプロセスを知るための活動ができる場所となっています。

子供達が農業の価値と可能性を理解する一番の方法は、リアルな体験をする事。
そのための環境を与え、手助けしてあげることが私たちのすべき事だと信じています。

<コタン校のダラニ校長へのインタビュー>

■ 昨年の学校の成果はどうでしたか?
様々な課外事業のカリキュラムを実施して、それを通して、生徒達にそれぞれ異なる範囲で、様々な知識を与える教育に取り組みました。
学校がすべき唯一つのミッションは、「知識の種をまくこと」です。
質の良い教育を生徒達に与え、またその重要性を生徒はもちろん保護達に理解してもらう事です。
去年、家庭訪問を行い私達のミッションを納得してもらえました。それができたので去年の学校運営には満足しています。
 去年一番大変だったことは何ですか?
去年一番大変だったのは、電気や水の問題や激しい雨やストームといった自然災害でした。
■ 今年の目標はなんですか?
今年取り組んでいきたいのは、科目の資格を持った専任の先生の採用や、パソコンやiPadといったデジタル機器をつかいながら、子供達にさらに質のよい教育を与えることです。また、今年は学校施設の拡張を計画しています。


<モラン校レポート>
モラン校では初めて子供達自身の自治グループ制度(ハウス制度)を導入し、全生徒がそのハウスリーダーを決めるための投票を行いました。
このハウス制度は、生徒たちの内なる能力を発見するとても良い方法です。
生徒達に、自分自身を表現・主張することや、学校の一員である事を自覚させます。“学校全体をより良くする“のは皆が平等に責任をもち、行動する必要があるという事を理解できるのです。
それぞれのハウス名は、ネパールにある山の名前から以下に決定しました。
ハウス1「エベレスト」
ハウス2「カンチャンジュンガ」
ハウス3「ロトセ」
ハウス4「マカル」
※それぞれ世界で1番、3番、4番、5番目に高い山です。

すべての準備が整い、次の年に向けて気合を入れました。今年度の生徒数は208人となる予定です。


<オンライン教育プロジェクト>
オンライン教育プロジェクトでは教員の募集と採用が進んでいます。私たちは先生の採用に対して全く妥協をしていません。それが今後の教育プロジェクトの核になると考えているからです。今回、私たちは専用のシステムを使ってより質の高い先生を選抜しています。

去年の活動で私たちは市の生徒達の経済状況や、家から学校まで歩く距離を詳しくリサーチしていました。
教育の基準や質を高めるための計画を立てられるようにするためです。
同じように全生徒の試験結果も評価しております。
また、私たちはバラムタ校とバラー校でオンライン教育を実施するためのカリキュラム作成に着手しています。
オンラインプロジェクトの事は以下のページにも新着情報を掲載していますのでご参照ください。
https://readyfor.jp/projects/youmenepal/accomplish_report


日本の活動紹介
<沖縄国際映画祭への参加>
先月、4月20日(土)に沖縄で行われた 「島ぜんぶでお〜きな祭 第11回沖縄国際映画祭 JIMOT CM REPUBLIC FINAL」のステージでYouMe Nepalの映像が上映されました。

これは昨年のJIMOT CM海外部門優勝の副賞として、写真家の幡野 広志さんがYouMe Schoolに直接赴き、制作いただいた映像となります。30秒の映像は会場から高い評価を得ていました。

<兵庫県ユニセフ協会での講演>
4月27日に兵庫県ユニセフ協会様が開催した神戸市外国語大学での「2019国際理解講座」でシャラドが講演しました。「国づくりは、子どもたちの未来づくりから」というテーマで講演しました。高校生、大学生そして、一般の方々56名ぐらいが参加してくれました。

http://www.office-bit.com/unicef-hyogo/activity-report2019.html#r20190427

今月のご報告は以上になります。お読みいただき、ありがとうございました。引き続き何卒宜しくお願い申し上げます。